FERNANDES製のCharvel Model San Dimas タイプ
当時USAメイドしかなかったCharvelそっくりに作られています。FERNANDESのカタログ外モデルです。雑誌広告のショップオーダー品で、イシバシ、ワタナベ、か何処かのショップオリジナルらしいです。
1984年あたりにマツモクで作られたようです。
(ネックのスタンプの書体、MMK刻印のピックアップなど当時のマツモクの特徴があります)
80年頃は通常FERNANDESといえばKAWAI楽器とTOKAI楽器がOEM製造をしていて、マツモクはアリアを製造していたという感じでしたが、1983年12月からマツモクはFERNANDESの受注を受けるようになり、マツモク解散の1987年までFERNANDESを製造しました。
ちなみにCharvelは、アメリカのアーティストが使いまくって流行した1980年代初頭はUSA製しかなく大変高価でした。日本製で中信楽器が安価なCharvelを作るようになったのは1986年のことです。ですから、FERNANDESブランドでマツモク製造でCharvelのコピーという仕様自体1984年か1985年しか作られなかったはずです。
コンコルドヘッドのこのタイプはジャクソンにしても、スカーフジョイントというヘッドとネックで木を継いだような木工になっているのがおおいのですが、コンコルドヘッドでこのような縦の3ピース構造のネックは貴重だと思います。
ボディはアルダー、ネックは3ピース構造(ヘッド部位は5ピース)でかなり強いネックです。動作確認のためにトラスロッドを動かしてみましたが余裕ありでほぼ製造から調整されてないような様子でした。ネック反りなしのストレートです。このギターは長い間使用されずに綺麗にして眠っていた様子で製造から40年経っているわりには美品といえると思いますが、新品ギターですので神経質な人はお控えください。
指板のローズも今ではあまり見られないかなり高級な濃いローズウッドです。平らな指板アールにジャンボフレットでまさに当時のCharvelのようです。当時のCharvel San Dimasはブラス製の削り出しのシンクロトレモロなのですが、これはブラスなのか単にゴールドメッキなのか、わからないブリッジです。ですがトレモロブロックもしっかりしています。